棚の作り方(空いたスペ-スの有効利用)
今回は、「棚」の作り方です。毎日の生活空間にちょっとした隙間や空きスペ-スってどこのお宅にも存在しますよね。そんな空きスペ-スを収納場所に変えてくれるのが「棚」です。「DIYを普段しないから手の込んだものは難しい」そんな声が聞こえてきそうですが、工夫次第では意外と簡単に設置することができます。
ではまず、「棚」といってもどんな設置方法があるのかを見ていきます。
- 1)金具を利用して設置する方法
- 2)箱状の物を製作しその内部を「棚」として利用する方法(イメ-ジ:本棚)
- 3)家の躯体を利用し、そこに「棚」を設置する方法
- 4)1×4材と2×4材を利用しちょっとおしゃれな「棚」を壁面に設置する方法
では、それぞれどのように設置するのか見ていきましょう。
1)金具を利用して設置する方法
ではまず、金具を使った「棚」の設置方法について見ていきます。金具といっても無数にあり、ここですべてについて紹介するのは厳しいので、どこのホ-ムセンタ-でも比較的在庫として売られている物をここでは取り上げていきます。
まず、「L字金具」です。このようなLの字に曲がった金属です。
これを板の両端に木ねじで固定し反対側を設置したい柱又は壁に同じく木ねじで固定します。この設置方法は、簡単ですが、棚に乗せる重量は幾分軽めの物で利用することをお勧めします。極端に重いものには不向きです。
プラモデル模型の飾り棚、写真立てのディスプレイ用、小物置き場などであれば十分使用可能だと思います。
この設置方法で重量物を載せる場合は、それ用の金具も売られています。専用金具を使用した場合であれれ、重量物も置くことができると思います。
次に、金具を使用する場合、稼働棚(高さを任意に変えられる棚)を設置することも可能です。その場合使用するのが、「棚受けレ-ル」です。このレ-ルは、左右同じ高さになるよう設置すれば、レ-ルに空いた穴の部分に棚受け金具を差し込み棚板を置くだけで好きな高さに棚板を設置できます。
壁に直接取り付ける場合は、木ねじを壁に打ち込みます。直接打ち込むのは難しい場合は、1×4などの板にレ-ルを打ち込みその板を3Mの壁紙を傷めないタイプの両面テ-プを使用し壁に貼りつければ重量物でなければ使用可能です。
またこのレ-ルは、既存の収納スペ-スに手軽に棚受けを設置することも可能です。押し入れやシステムキッチンの収納場所にも設置可能です。きっと小物の整理に重宝する棚が出来上がるでしょう。しかも、高さ調節ができるので置く物によって棚板の高さを変更出来ます。
棚受けレ-ルは、長さ900㎜と1800㎜が比較的どこのホ-ムセンタ-でも取扱があります。長さが長すぎる場合は、店員さんにカットを依頼すれば、任意寸法でカットしてもらえます。この場合、両端の切断個所が、鋭利な刃物状態となりますので、専用のキャップを両端に装着することをおすすめします。4個で200円~300円程度の物です。
・金具を利用した実例記事を別途掲載しています。そちらも参考例にご覧ください。
2)箱状の物を製作しその内部を「棚」として利用する方法(イメ-ジ:本棚)
こちらの方法も比較的簡単に棚を製作することができます。
まず、設置したい場所の寸法を測ります。縦×横×高さを測定したら、ホ-ムセンタ-で木材を購入します。
この時、あらかじめ測定しておいた寸法から板をホ-ムセンタ-でカットしてもらいましょう。比較的大きなホ-ムセンタ-には、「パネルソ-」と呼ばれる切断用の機械が設置されていますので容易に寸法カットが可能です。
私のよく使うホ-ムセンタ-は、ポイント会員になれば10カットまでは無料でカット可能でそれ以上の分は、1カット30円でカットしてもらえます。料金に関しては、それぞれホ-ムセンタ-によって違いがありますので、店員さんに確認してみましょう。丸鋸やノコギリが家になくても加工できるんです。
ホ-ムセンタ-でカットしてもらった木材は、持ち帰った後、組み立てます。板と板を木工用ボンドと木ねじを利用し接合します。
完成した箱状の棚を隙間にはめ込めば、ぴったりの大きさの棚の出来上がりです。
・箱状の物を利用した実例記事を別途掲載しています。そちらも参考例にご覧ください。
3)家の躯体を利用し、そこに「棚」を設置する方法
私の家には、幅600㎜ぐらい・奥行き350㎜・高さが2450㎜の窪みが台所にあります。この中途半端な隙間に棚を設置して台所用品や食料品を収納する棚を設置しています。ここでは、このような壁面の凸凹を利用した棚の設置を考えます。
まず、最も簡単な方法は、壁に厚み18㎜・幅50㎜~70㎜程度の板を壁の奥行(又は設置したい棚の板の幅)に切断した物を2本用意し、その木材を壁に固定します。固定方法は、木ねじが最強ですが、壁に出来るだけ穴をあけたくない場合は、3Mの壁紙を傷めないタイプの両面テープで固定します。テ-プの場合は、耐荷重に注意が必要です。
木ねじを利用する場合は、「壁下の梁」又は「骨組み材」がある個所に打ちます。そうしないと後々棚が脱落する場合があります。多くの住宅の内壁には、石膏ボ-ドがはられています。石膏ボ-ドに直接木ねじを打っても強固に固定できません。その場合、石膏ボード用アンカ-を利用ししっかりと固定します。
下記の写真が、石膏ボ-ド用のアンカ-になります。サイズは、いろいろあります。設置場所に合わせて購入してください。このアンカ-は、写真左側の部品が、写真右側のネジを締め付けることによって真ん中からつぶれ石膏ボ-ドを挟む形で固定されます。
使用方法は、設置場所に規定の穴をドリルで開け、アンカ-を差し込みネジを締め付ける方向に回し締め付け固定すれば設置完了です。木ねじを直接ボ-ドに打ったときに比べ格段強度があがります。
このように専用のアンカ-などを使用することで耐荷重が飛躍的に向上します。板を載せる土台が設置できましたら、隙間の間口寸法に切断しました板材を載せれば棚の出来上がりです。最後に棚板と土台の木材を木ねじで固定すれば、地震の時も棚板ごと落下する可能性は低くなります。
・壁面や躯体を利用した実例記事を別途掲載しています。そちらも参考例にご覧ください。
4)2×4材を利用しちょっとおしゃれな「棚」を壁面に設置する方法
こちらの棚は、ホ-ムセンタ-でよく目にするSPF材を利用しちょっとお洒落な棚を自作しようというものです。
使用材料は、1×4材と2×4材です。1×4材は、厚み:18㎜・幅約:90㎜で、2×4材は、厚み:約38㎜・幅:約90㎜の木材です。SPFというのは、Sはスプル-ス(西洋ヒノキ)Pはパイン(松)Fはファ-(もみの木)の頭文字をとってSPF材と呼ばれています。つまり、この3種のどれかが混在した状態で材料として売られています。
長さは約1,800㎜・2400㎜・3600㎜が売られています。設置する場所にふさわしい寸法を選択し、こちらもホ-ムセンタ-で使用寸法にカットしてもらいましょう。カットされたものを持ち帰り後は組み立てです。
壁面にこのような物を製作します。組み立てには、インパクトドライバ-があれば簡単に組み立てが可能ですが、無い場合は、ホ-ムセンタ-で貸し出しサービスも行っていますので、お店で確認してみてください。1日数百円で貸してもらえると思います。
木材以外に、「ディアウォ-ル」という壁面棚設置簡単部材を使用します。こちらも、ホ-ムセンタ-に売られています。こちらの商品は、棚受けと支柱を床と天井で挟み込んで固定し支柱間に棚板を設置して棚を製作します。
支柱に取り付ける部材の天井側につける部材は、バネ状になっていてバネの力を利用して突っ張って固定するというものです。取り付けは、比較的簡単です。寸法の測り間違いがなければ、作業はスム-ズに進みます。
・こちらの方法も具体例を別途記事にしています。そちらも参考にしてください。
まとめ(棚の設置方法)
他にも棚の設置方法は、あります。ですが、工具がないとできない加工もあり初心者でもというわけにはいきません。今回は、比較的道具を持っていなくてもホ-ムセンタ-の各種サ-ビスを利用することにより、手軽に自作で格好よく「棚」を増設する方法を見てきました。普段「日曜大工」には縁がない方も比較的簡単に思った通りの棚を製作できると思います。一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。「お父さんは、何でもできるんだよ!」と子供や奥さんに自慢できるといいですね。