トリマビットの種類・加工方法(パタ-ンビット)
「パタ-ンビット」は、ビット付け根にベアリングがついた形状をしています。「フラッシュトリムビット」と反対の方向にベアリングがついた刃物です。
ここでは、この「パタ-ンビット」について紹介します。
・パタ-ンビット
パタ-ンビットは、写真のオレンジ板側面がガイド板(フェンス)となり、沿わせて動かせば、パタ-ンに沿った加工が出来るというものです。
このビットもテンプレ-ト用意すれば、同じものを複数作ることが可能です。私の経験上、パタ-ンビットは、刃長が短い物が使用頻度も多くいろんな加工シ-ンで活躍します。
このような刃長のビットです。なぜ、刃長が短い方がいいかというと、キックバックを起こしにくいからです。板(300×300×30㎜)に30×30×15㎜の窪みを加工する場合、テンプレ-トを用意し、加工する板の上に置きテンプレ-トをバイスで固定した後、加工に入るわけですが、刃長が長いと刃物の突き出し量が深くなりすぎて、一度に加工する切削量の共用範囲を超えてしまい危険な加工になってしまいます。その場合、テンプレ-トの厚みを厚くしてベアリングがきちんと当たる厚みが必要になります。
テンプレ-トは、私の場合、5.5mm程度のベニヤ板で製作することが多く刃長が長いとベアリングが当たる位置にテンプレ-トがない状態になります。上の写真の様な、刃長が短い物ですとベアリングがテンプレ-トにあたる位置まで突き出しても切削する深さが4㎜~5㎜と許容範囲内に収まりスム-ズに加工できます。
図で説明すると、刃長が長い場合は、
図の左側は、薄いテンプレ-トを使用した場合で、ベアリングがテンプレ-トに接触するところまで刃を出すと切削材との接触面が大きくなりこのまま加工すると事故につながる可能性が大きくなります。
この場合、テンプレ-トを厚くするとベアリングがガイドに接触する位置まで刃物を出しても切削材と接触する部分は、おおよそ3~5㎜ぐらいの間に調整できます。
ですが、初めから刃長が短いビットを利用すれば、
薄いテンプレ-トでも切削材に刃が接触する範囲を、3~5㎜の間に調節することが可能になります。
このように、刃長が短いビットは、使い勝手が良いので私は、刃長が短いビットをよく使います。
兆番の座繰り加工する場合などの時は、刃長が短いビットが重宝します。
因みに、薄い板でテンプレ-トを作成するのは簡単ですが、板が熱くなればなるほど加工は手間と時間を要します。